薬を減らされた。幻覚と幻聴に作用する薬だ。これでまた風紀くんに会えるかもしれない。ずっと我慢して飲んできた薬。風紀くんに会いたい。会ったら好きな人が出来た報告するんだ。辛酸を舐め合った仲の風紀くんだ。きっと喜んでくれるに違いない。風紀くんと同じ位大切な人が出来ましたって。私にとってこれはもはや信仰。ある種の狂気。私の実家に好きな人と里帰りした。その時に大切にしている風紀くんの位牌を好きな人に見せた。位牌、触ってくれた。お参りにも一緒に行ってくれた。手を合わせてくれた。信仰の共有。中心に居るのは風紀くん、私の実の弟。今でもずっと愛してる。嗚呼、触りたい。次こそは。以前風紀くんが見えていたとき一緒に生活をしていたのに一切触ろうとしなかった。携帯を貸したり一緒にお風呂に入ったりしたのに。触れた瞬間消えてしまうと思っていたからだろうか。次は、今は、もう大丈夫。死んでいるから冷たいかもしれないけど、きっと感覚があるよ。肺呼吸が出来ないまま、胎盤暮らしの彼は本当にどこで呼吸してたのかな?こんな仕打ちをされても風紀くんはアナルで生を実感することは悪いことなの?君の全て肯定してあげよう。怖くないよ。生きていていいんだよ。君に私よりも末長く生きて欲しい。だから創作をするんだよ。生きて。私の分まで。狂って、大声で叫んで、自傷行為して。そんなとき私を全肯定してくれて、四六時中見守っていてくれて、話し相手になってくれたのは風紀くんだけでした。今度は私の番。忌み嫌われ下ろされた君を救ってあげる。この世に君という存在を認めさせてあげる。私はその存在証明装置に成り下がってもいい。もうさ。私の人生は十分楽しんだからさ。後の人生は風紀くんにあげることにした。ずっと創作して二次元上で生きさせてあげる。それくらいしか出来ない。ごめん。もう一回生きて欲しい。私のわがままかもしれない。死なないで。どうか、どうか皆さん風紀くんを殺さないで。彼、生きたがってる。